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2015年12月31日 (木)

◆私は他の誰でもない。

Img_2540 大晦日、ようやく、独りで考える時間ができて、今年一年のことなどを、つらつら考えている。

今年は五本木に引っ越しをして、路子サロンを開催して、それからピアフのコンサートイベントがたくさんあって。

……外に開かれた年だったかな。わりと行動的な。
ようやく、少しずつだけど、身体のいろんなところに、力が入るようになってきたから、可能になったことだ。
四十代最後の年だった。
昨夜、録画しておいた日曜美術館、国吉康雄の番組を見た。
ラスト、この画家の言葉が胸に響いて、ノートに書き留めた。

創作は、自分が自分であること。
他の誰でもないこと。
そのことに正直でさえあれば、
何も難しいことではないのです

これは私の大好きなロレンスの、

人は、自分を他人から、一般の人たちから区別する力をもたなければ!

と同じ香りがする。
そして、夜、アナイス・ニンの「ヘンリー&ジューン」を読みながら眠りについた。
目を覚ますと、読みかけのページに別の本が挟まっていて、ページの隅が二重に折ってある。
どこにひっかかったのかな、とその部分を探すと、次の箇所だった。

昂然と、恥ずかし気もなく、自分の行動に自信を持ち、他人の影響を拒否する

これまた同じ香りがする。

そんなことを思って、最近どうしていらっしゃるかしら、と銅版画家の小林可奈さんのフェイスブックを訪れたら、そこにあった花の写真に射抜かれた。

これもまた同じ香り。

けっして、けっして攻撃的ではなく、力んでいるのではなく、けれど、私は他の誰でもない、他の誰とも似ていない、他の人と同じようには生きない、そんなしずかな主張と決意とが、しずかに、しずかに漲っているようで、私はこのいけばなに強く共鳴した。

私の大切なブログ「言葉美術館」を訪れてくださっているみなさまへ。
更新もけっして頻繁ではなく、フェイスブックを6月からはじめた関係で、フェイスブックの文章をそのまま転載するなんてこともしでかしてしまっていますが、このブログはやはり、私の大切な精神の宝箱です。
これからも、ささやかながら、私にしか書けないこと、ここにしか書けないことを発信してゆきたいと思っています。
どうぞよいお年をお迎えください。

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2015年12月30日 (水)

◇サントリーホールのご報告

Img_2515_3 サントリーホール、エディット・ピアフ生誕100年記念コンサート、たくさんの方がいらしてくださって……動かない身体と感激ムードがなかなか終わらない午後。
サントリーホール、ブルーローズ。素敵な会場でした。
そして、主催者の大羽洋子さんのピアノ、シャンソン歌手の西原けい子さんの歌声、アコーディオン、桑山哲也さんの
情感あふれる音色……。
私は、とても幸せでした。 まだちゃんとした言葉がでないくらいに。
いま、もっとも強く脳裏に焼きついているのは、ステージに進む直前、舞台袖での、 おそろしいほどの緊張感。
私はもちろん、出演者の方々の、ものすごい緊張。
あがる、というのとは違う、なにか、神聖なまでの、集中感……。

こう言うと、またまた大げさなんだからあ、と肩をぺたぺた叩かれそうですけれど。

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写真がまた手元になくて、少ないけれど、何枚かご紹介しましょう。
いらしてくださったみなさま。
ありがとうございました。
スタッフのみなさま。
出演者のみなさま。
ありがとうございました。
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★私の上が桑山哲也さん。
そのお隣、淡い色のセータが大羽洋子さん。
そして頬に手を添えて微笑む方は西原けい子さん。
終演後、サントリーホール向かいの、
オーバカナルで。

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2015年12月22日 (火)

◆かなしい事件、ミューズ。

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イベント後の、いつもの脆すぎる状態、なんとかならないものか、と悲しんでいたら、お友達から嬉しい連絡があった。
私の「女神ーミューズ」を欲しい人がいるのだけど、アマゾンでは2万円以上の値がついていて買えないから在庫があればゆずってほしい、と。
何冊かうちにあるはずだ、と思って探したけど、自分用の一冊しかなかったので、あらためてネット上の本を買えるサイトをいくつかチェック。
そうしたらもう購入できなくなっていて、それでアマゾンの古本で、2万円以上のがならんでいる、という状態だった。
 
この間まで普通に購入できていたから、うっかりしていた。
あわてて、版元の編集部に電話した。
当時の担当編集者さんは別の会社にうつっていたから、電話に出た人に、「本はどんな扱いになったのか。断裁処分ならば、その前に著者購入でまとめて買いたい」ということを伝えた。
担当者から折り返し連絡するとのことで、すぐに電話が鳴った。
 
「お問い合わせの内容ですが、こちらは2007年に販売の書籍。すべて売り切ったので在庫はありません。重版未定という扱いになりますので、著者購入にもいっさい対応できません。そういうことですから、ご了承ください。それでは失礼します。」
 
この内容、なんにも問題ないでしょう。
ちゃんと私の質問には答えているし。
でもね、文章では表現しきれない、なんとも嫌なムードがありました。
 
電話の向こう側は、女性の方で、彼女が伝えることを伝えている間、私はいっさい言葉をはさめず、というかほとんど言葉を失い、それでも最後になんとか、
「もう、手に入れるすべがないということですね」
と言ったら、
「そういうことです」
という返答があった。
わかりました、と電話切って、通話時間みたら50秒。
 
私、こんな扱いされるの、久しぶりだなあ、と思った。
いいえ、そんな余裕なんてほんとはなく、昨夜は嫌な想いが胸のなかにうずまいて、なかなか眠れなかった。
 
あの、電話の女性のことを想像した。大きな会社の書籍編集部。おそらく、経験があり、私のような問い合わせもいくつもあるのかもしれない。
私にとってはすごく大切な一冊の本であっても、彼女にしてみれば、勤めている会社の膨大な書籍のうちの、一冊。それももう8年前、しかも、売れなかった。初版どまり。そんな著者からの電話。事務的に、一秒も早く済ませたい、という想い。
わからないではない。
 
けれど、もう少し、もう少し、言い方ってものがあるのではないでしょうか。
あんな、こちらを思いっきり落ちこませるような、あんな言い方しなくってもいいでしょう。
 
私が、有名な作家だったら、もっと違う言い方をしたのかな。相手で対応を変える人なのかな。
 
 
断裁処分だって、重版未定だって、それはしかたない、そんなのわかっている。
でも、私の胸のうちの、このどうしようもない怒りは、そこに向かっているのではない。
 
 「女神ーミューズ」。
 
私の大切な本が、凌辱された気分なので、ここに記す。おとなげなくても、もう、その出版社から本がでなくなっても、ぜんぜんかまわない。

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2015年12月21日 (月)

◇ピアフ生誕100年記念コンサートのご報告

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↑この写真は「シグナス」
*お知らせなので、フェイスブックの記事と同じです。

ごきげんよう。

18日(金)、19日(土)、2日連続のコンサート明けの月曜日。
昨日は、魂がどっかいっちゃって、完全に、「肉体がそこにあるだけ」状態でしたけれど、28日のサントリーホールのコンサートがあるから、すぐに立ちあがったよい子の私。
みなさまはいかがお過ごしでしょうか。
18日の銀座のライブハウス「シグナス」は、歌手の黒川泰子さんのファンに囲まれてのステージ。
私は、ファンの方に「こらっ」って怒られないように、精一杯Img_2470 朗読をしたのでございました。
いつも、もっとざわめいている会場だったように思うけれど、はりつめモードで、私の朗読を聴いてくださって、私は感激で胸いっぱい。
19日は、ピアフのお誕生日、私が主催のコンサート、自由が丘「ラマンダ」。
満席の会場、美しいバラの花束、そして、みなさまの、あたたかな眼差し、そして涙。
黒川泰子さんの歌声はやはり素晴らしく、私はあらためて、黒川泰子さんのあたたかな歌声に胸うたれておりました。
19日のステージ構成は18日の2倍近くあり、内容的には思うぞんぶん、私のピアフを語れたように思います。
ええ、ええ。 もちろん、おちこんでもおりますわよ。
 
自分の力がまだまだだってことは、私自身がもっとも承知しているのでございますから。
Img_2453_3でもね、あれが今の私の精一杯。
それ以上には、どうあがいたって、見せられないもの。
次はもっとよいものを目指して、ひたすら進むだけなのでございます。
以上、まずはみなさまに18日、19日のご報告でございました。
というわけで。今日の言葉のプレゼントはピアフから。
「この職業に、成功なんてありはしない」
ずうずうしくも私はピアフの言葉に共鳴するのでございました。

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2015年12月11日 (金)

◇12月28日はサントリーホール! エディット・ピアフ生誕100年記念コンサート

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12月28日(月)1228日のサントリーホール、

「エディット・ピアフを讃えて~エディット・ピアフ生誕100年記念コンサート」

へのお誘いです。

◆こんなコンサートです◆

エディット・ピアフ生誕100年を記念して開催されるコンサート。

◆◆主催はピアニストの大羽洋子

ピアノと鍵盤ハーモニカを奏でます。

◆◆アコーディオン奏者の桑山哲也が、その軽快なのに情感あふれる音色を、あるときはピアノと、あるときは歌声と、そしてあるときは朗読に重ね、

パリの、ピアフの時代の空気感、ピアフが人々に与えたもの……バラ色のピアフ・ワールドを創造します。

◆◆シャンソンひとすじの歌手、西原けい子は、人生の重みをぞんぶんに含ませた歌声でピアフを熱唱。

とくにピアフの奇蹟のシャンソン「いいえ、私は後悔しない(水に流して)」は、晩年のピアフを彷彿とさせ、聴く人の胸に強く深く響きます。

◆◆作家の山口路子(と言いつつ私がこれを書いていますが)はピアフへの想いだけで今年『エディット・ピアフという生き方』を出版。

このコンサートでは朗読を担当。ピアフの独り語りという形式で、その人生、歌への情熱、ピアフが歌ったシャンソンの世界を物語ります。

◆リハーサルを終えて、これを書いていますが、出演者4人が、なにかこう、不思議なめぐり合わせで、ひとつの場に集い、ひとつのコンサートでそれぞれの想いを表現することになったわけですが、

とても心地よい空気感があり、「よいものを創ろう」「もっともっとよいものにしよう」「もっともっと……」的な情熱までもがあり、私はとてもこのコンサート、忘れがたいものになるような予感がしています。

◆なのでひとりでも多くの方にいらしていただきたく、みなさまに「いらしてくださいね」の想いを発信します。

◆いらしてくださる方で、私を知っている!という方はメッセージもくださいね。会場でご挨拶したいですから。

◆日時:2015年12月28日(月)19:00開演(18:30開場)

◆場所:サントリーホール ブルーローズ

◆チケット:全席自由4800円

◆お問合せ:070-5572-1121

◆プレイガイド

・ サントリーホールチケットセンター 0570-55-0017

チケットぴあ / 0570-02-9999[Pコード:278664]

e+(イープラス) / 0570-06-9911

◆プログラム(予定) <ピアノソロ> ドビュッシー :  2つのアラベスク /ベルガマスク組曲 /  プーランク:エディットピアフを讃えて

Edith Piaf <エディット・ピアフ>

アコーディオン弾き ・バラ色の人生 ・愛の讃歌 ・パダンパダン・ パリの空の下・ 群集・ 私の回転木馬 ・ミロール・ いいえ私は後悔しない・ 私の神様・ 愛は何のために

◆出演者情報

大羽洋子http://www.yoko-oba.com/
桑山哲也http://kuwayamatetsuya.net/
西原けい子http://www.kkkaba.sakura.ne.jp/
山口路子http://www.michikoblog.com/

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2015年12月 9日 (水)

◆アナイスの力を借りて

Img_2415 「激して、絶望して、馬鹿みたいに憂鬱になる自分が怖い。気が狂いそうな不安。タイプライターの前に座り、私は自分に言い聞かせた。弱虫、気ちがい女!

 書くのよ。書きなさい。自分の惨めさを書くの。全部を吐き出すの。自分を窒息させているものを吐き出しなさい。下卑た言葉を怒鳴り散らせばいい。
・・・
反抗ってなんだろう?
否定的な生の形だ。」

アナイス・ニン『インセスト』。
いろんなことが一度に押し寄せてくるから、いわゆる忙しい状態で、やらなければいけないことが目の前にあると、なんとなく精神の揺らぎから遠のいていられるようだ、と安心していたらそんなことはなかった。
ほんと、あれって、些細な段差につまづくかんじでやってくる。
どうにもならない。
昨夜私がつまづいて、些細な段差なのに、そこから立ち上がれなくなってしまった原因は、激しい欠乏感だった。
何かを変えなければ、この決定的な欠乏感は、どうにもならない。
それでも、どうにもならないでしょう。
……いいえ、そう思いこんでいるのは私自身。
だいたい、この「どうにもならない」って感覚、ほんとうにどうにもならないのだろうか?
どうにもならない、って状態を自分に許し続けていると、そのうち、麻痺しちゃってわからなくなるよ。
そしてアナイスにすがる。
反抗って、否定的な、それでもたしかな「生の形」だって、アナイスは書く。
書くのよ。書きなさい。自分の惨めさを書くの。全部を吐き出すの。自分を窒息させているものを吐き出しなさい。
ってアナイスは書く。
そして私はどうするの。

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